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スタジオジブリの”風の谷のナウシカ”で巨神兵のシーンを担当した庵野秀明監督。
シンゴジラの恐ろしさはまさにその巨神兵、新劇場版エヴァンゲリオンQと同時上映された“巨神兵東京に現る”で描かれた世界観を更に洗練して作られたような作品。
のぼうの城で有名な狂言師、野村萬斎氏にモーションキャプチャをつけ撮影し、今までの着ぐるみゴジラではないシン・ゴジラが完成。
2017年には早くも続編の公開が決定されています。
ある日突然東京湾で水蒸気爆発が起き、すぐに総理も慌ただしく動く日本政府、その原因は海の中に潜む巨大な生物ゴジラだった。
目的も正体も分からないその生物ゴジラに翻弄される日本、そんな中内閣官房副長官を務める矢口はその存在に対抗する術を見つける。
しかし遠くの国の人間は核を使い街もろとも破壊しようと考えていた。
怪獣映画の原点は怖くて恐ろしいのに、なぜか少しワクワクさせられてしまうところ。
とは言っても、シンゴジラの吐きだすビームは恐ろしすぎ。その破壊力の絶望感は風の谷のナウシカの巨神兵そのもの、一瞬で全てが吹き飛びます。
劇中のBGMはエヴァンゲリオンシリーズと同じものが使用され、ゴジラを倒すべく日本中からとある薬品を集めて武器として戦う作戦名を「ヤシオリ作戦」とするところなどは、新劇場版エヴァ序でも描かれた「ヤシマ作戦」そのもの。
エヴァが好きな人には、段々とゴジラが巨神兵のような使徒に見えてきてしまう演出が散りばめられています。
序破Qと続き最後の作品が待たれる新劇場版エヴァンゲリオンシリーズですが、なんならシンゴジラがエヴァの最終話でした。とでも言いだしそうな勢いの庵野監督の世界観が溢れる全く新しいゴジラ。
いや、それでもエヴァはエヴァでちゃんと作ってくださいね!待ってるから、、ずっと待ってるんだからねっ!
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全く新しいゴジラを作る為に今までの着ぐるみゴジラを脱却すべく、庵野秀明(総監督)と樋口真嗣(監督・特技監督)が出した結論は日本の古典芸能。
のぼうの城の監督でもあった樋口真嗣氏が交流のあった狂言師、野村萬斎氏にすぐに連絡を取った。
初回の打ち合わせで、野村は「どのくらいの着ぐるみですか?」と質問。「しっぽがあるから背中は重い」と言われると、その場にあった座布団を頭に1枚、背中に2枚乗せ、重心を下げすり足で進む“運び”という所作をやってみせた。
その所作を見て両監督は「これだ!」と歓喜したんだとか。
日本の伝統芸能を受け継いだ動きから生まれたシン・ゴジラは日本人だからこそ伝わる魅力があるのかもしれません。
シンゴジラは公開から17日間で早くも歴代最高額となる累計興収33億8,297万を突破し、最終興行収入は50億円を突破する勢い。
2014年夏に公開されたハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』の最終興収32億円をも既に上回っています。
○1955年4月24日 ゴジラの逆襲 1.7億円
○1962年8月11日 キングコング対ゴジラ 4.3億円
○1964年4月29日 モスラ対ゴジラ 3.1億円
○1964年12月20日 三大怪獣 地球最大の決戦 3.9億円
○1965年12月19日 怪獣大戦争 4.1億円
○1966年12月17日 ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 3.3億円
○1967年12月16日 怪獣島の決戦 ゴジラの息子 2.6億円
○1968年8月1日 怪獣総進撃 2.3億円
○1969年12月20日 ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 2.6億円
○1971年7月24日 ゴジラ対ヘドラ 3億円
○1972年3月12日 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 3.2億円
○1973年3月17日 ゴジラ対メガロ 2.2億円
○1974年3月21日 ゴジラ対メカゴジラ 3.7億円
○1975年3月15日 メカゴジラの逆襲 3.3億円
○1984年12月15日 ゴジラ 17億円
○1989年12月16日 ゴジラvsビオランテ 10.4億円
○1991年12月14日 ゴジラvsキングギドラ 14.5億円
○1992年12月12日 ゴジラvsモスラ 22.2億円
○1993年12月11日 ゴジラvsメカゴジラ 18.7億円
○1994年12月10日 ゴジラvsスペースゴジラ 16.5億円
○1995年12月9日 ゴジラvsデストロイア 20億円
○1999年12月11日 ゴジラ2000 ミレニアム 16.5億円
○2000年12月16日 ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 12億円
○2001年12月15日 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 27億円
○2002年12月14日 ゴジラ×メカゴジラ 19億円
○2003年12月13日 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 13億円
○2004年12月4日 ゴジラ FINAL WARS 12億円
ちなみに、1998年に公開されたハリウッド版GOZILLA第一作目の日本での興行収入は30億円、世界中で公開されているので全体での興行収入は約400億円以上。
2014年公開のハリウッド版GOZILLAは世界全体での興行収入約550億円と大ヒット。