映画が大好き。だから映画の仕事がしてみたい!
そんな情熱に駆られても具体的にどんな仕事があるのか、そしてどのようにその仕事に就けばいいのかを知ることが第一歩です。
映画にはたくさんの役割を持ったスタッフが関わります。俳優としてやっていくなんてのは、その辺のスーパースターに任せておきましょう。
映画の撮影に欠かせないカメラマンの仕事、年収、キャリアをまとめました。
目次
映像系の専門学校か工学系の大学を卒業して映画の制作会社か撮影スタジオに就職するのが一般的。中には、フリーで活躍しているカメラマンにアシスタントとして弟子入りして業界へ入る人もいます。
技術はもちろんコネも大切なので、しっかりと人脈を築いていくことが映画の仕事に携わるポイント。
サード、セカンド、チーフという段階を経て、ようやくカメラマンになることが出来ます。平均すると約10年は現場でアシスタント経験を積んでいかなければ辿り着けない厳しき世界です。
監督が撮りたい画を表現するの為に、照明部や美術部などの関係する部門と打ち合わせをして、それを具体化するのが仕事。一概には言えませんが、サードからカメラマンになるまでだいたい10年ぐらいかかり、17年目ようやくカメラマンになれる人もいる程。
撮影監督とも呼ばれ、映画の画を作る責任者として大きな役割と責任を担います。
露出(明るさ)計測や照明とのライティング調整を担当したりするカメラマンに一番近いアシスタント。カメラマンの意向を聞いて照明部と光の当て方の話をしたりしながら、「絞り」(明かり)のコントロールをするのがチーフの仕事です。
チーフの下のアシスタントで、フォーカス(被写体との距離計測、ピントを合わせる)を担当するほか、レンズやフィルターなど機材の管理が仕事。セカンドではなくピントマンと呼ばれることもある。
日本の映画の場合、カメラマンがピントを送る訳ではなくてセカンドが送っています。
カメラマンから一番遠い下っ端のアシスタント。三脚やカメラ、フィルムなど機材の運搬や管理、清掃、チェックなどが主な仕事。カメラにフィルムをつめたり、フィルムの管理をする雑用的な扱い。
業界人がカメラマンのことをキャメラマンと言っているイメージありませんか?
実は、ちゃんと意味があります。カメラマンは静止画を撮る専門家、映像を撮るのはキャメラマンと呼び分けられています。どちらもカメラマンと言ってしまうと分かりづらくなるからだそうです。
映像制作会社に正社員として就職した場合の初任給は、大学卒で18~21万円程度、専門学校卒で16~18万円程度。平均年収としては200~500万円程度になります。
大手の制作会社の場合は、安定した収入や待遇が期待できますが、それでも一般的なサラリーマンより給料は低めの傾向で、下積み時代は月収15万円程度の手取りがざらにあります。
フリーで活躍する撮影監督のアシスタントとして働く場合は、実績が主義ですから結果次第で収入に幅が生じます。ある程度の実力とコネクションが持てるようになればアシスタントから独立してフリーで活躍することが出来ます。
その場合の年収は正社員として映像会社で働くよりも高くなります。
正社員として働く場合でも、週休二日制ということは基本的になく作品の制作スケジュールに沿った勤務となります。その為、休みや就労時間は不規則で深夜遅くから早朝すぐに仕事ということもざらにあります。
扱う機材も重量が大きいので体力がいります。特に、サードと呼ばれるアシスタントの下積み時代は寝る暇もないほど忙しいでしょう。
正確な数はデータがありませんが、約300人の撮影監督・カメラマンが日本の映画界で活躍していると言われています。日本人の映画離れが深刻な問題となりつつありますが、邦画の製作本数は毎年増え続けています。
しっかりと実力をつければ撮影監督とまで言われる、映画の肝となる画を作り上げるカメラマンとして、映画業界を盛り上げる業界人として名を広めることも十分可能です。